憂鬱の科学

即自・対自・止揚


 近代経済学を建設した代表的な学者の一人として有名なポール・サミュエルソンが"愚か者の宝物"と蔑視したヘーゲル弁証法のスキームで言うならば、自民党静岡県連が猛烈な反対を示す細野豪志衆議の自民党入りは県連幹部の一人が言った通り自民党の組織的慣行を破壊するものだ。

 党本部の都合・永田町の事情・中央の利害で地元後援組織の意向が蹂躙されるならば、地元の活動が成り立たなくなるとの怒りが理解される。

 小選挙区制を導入した所以は一つの選挙区から一人の当選者しか出さないことに因って、死票を夥しくしながらも国政における二大政党制への収斂を期待できるものとして決定されたものであった。

 各選挙区地域における利害を中央が調整することなく、各地での利害の多くを切り捨て、何れか代表的な利害を一意的に決定する仕組みの下で国政に反映させる過酷な制度と言えよう。

 長年、小沢一郎衆議と行を共にした二階俊博幹事長からするならば、党本部の意向が地元県連を抑えつけることは寧ろ自然な成り行きとして健全な行為として捉えている。

 そこに、中央と地方との利害の衝突を見たならば、制度に拠って一意的に選択される意思が国政の場で他の選択された意思とともに何らかの形に編み込まれ、各地域は国政の場で編成された意思の体系に順応することを余儀なくされる。

 この過程を進歩と呼ぼうが退歩と呼ぼうが、変化を見ることは明らかだ。

 21世紀の国政は各地域の利害を中央で編成するのでなく、中央で編まれた意思が各地域に順応させるように動いていかなければならない。

 大阪都構想が地方より中央へ発する要求としてでなく、中央から検討された意思として地方へ順応を求める容になればこそ、国政政党としての維新の会の存在理由が生まれるのであって、往年の自民党各地域組織での意思が党本部の意向と対立したならば、各地域組織は党本部の意向に順応することを求められるようになった。

 次の総選挙で静岡5区からは吉川赴衆議が党公認候補として立ったとて、細野豪志衆議は非公認候補として同じ選挙区から立つだけで、何れが当選するかは党地方組織の21世紀における職能というものを各地域組織に従う人々を能く学習させることとなろう。

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  2. 2020/07/21(火)
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