憂鬱の科学

ワシントンの国際戦略


DHL Oisix クール宅急便 DHL
 states(米本土)とハワイ・ホノルル間の宅配便から始め、アジア・豪州へと操業を拡大していった米企業DHLはアジア通貨危機の煽りを受け山一證券や北海道拓銀の破綻を見た年の翌1998年ドイチェ・ポスト(ドイツ郵便)の傘下に収まることとなった。

 神聖ローマ帝国=ドイツ第一帝国時代の官業であった帝国郵便を起源とするドイチェ・ポストの傘下に収まったことはDHLがドイツ人の支配下に加えられた観を錯覚させるが、ドイチェ・ポストの経営に与る重役にはマッキンゼー・アンド・カンパニーの出身者を多くする。

 有機・無添加食品やミールキットの通信販売を業とするオイシックスの創業経営者もまたマッキンゼー・アンド・カンパニーの出身者だが、オイシックスの提供する商品の宅配はヤマト運輸が担っている。

 ヤマトのドライバーを泣かせたアマゾン・プライムの宅配ともども、わが国宅配業界のガリバーたるヤマト運輸はアマゾンの商品とともにオイシックス商品の宅配に大きな比重を得ている。

 よく言われることだが、官営八幡製鉄所は日清戦争に因って清朝政府から得た賠償金で竣工したとする説は創業に得た資金各々の調達源泉を見るならば、当該賠償金の百分比が僅かなことから誤った説であると反駁する例であり、会計開示における原価概念と経営管理における直接原価の概念との相違を巧みな比喩で表したものが米会計学の古典となったペイトン=リトルトン両教授のコラボとなる『会社会計基準序説』の辞で、「1トンの藁がラクダを潰したのは、藁の1本1本が均等にラクダを潰したと考えるか、最後の1本がラクダに止めを刺したと考えるかの違いだ」とし、ミクロ経済学でお馴染みの賦存量に対して追加される効用や負担の速度が平均速度を変える教えを重んじなければならない。

 官営八幡製鉄所が愛でたく竣工したのは確かに下関条約に拠って得た賠償金が最後の決め手になったのは史実であり、わが国最大の陸運事業者に伸し上がったヤマト運輸とて、厖大な運転資金を回すには最早アマゾンやオイシックスとの取引は退くに退けないものとなった。

 斯くして、ヤマト運輸はオイシックスに隷従せざるを得ない訳で、ワシントンD.C.の巧みな国際戦略の一環に組み込まれたと言って良い。
スポンサーサイト



  1.  メッセージ・フォーム             
  2. 2021/01/13(水)
  3. | コメント:0

| ホーム | 感染急増と寒波襲来を護摩祈祷に頼む

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する