憂鬱の科学

アベノミクスの誤り


 2012年12月日本を取り戻す3本の矢から成った経済政策を唱え、颯爽と再登壇した安倍総理は白川方明総裁の任期満了を待たず強引に黒田東彦総裁へ更迭し、新日銀総裁はベースマネーの拡張を続けたが、依然当初目標として掲げていた物価上昇率2%の達成を見せていない。

 総生産額と物価水準との正の関係における係数αと総生産額と失業率との負の関係における係数δの絶対値との比率を現実失業率と自然失業率との差に乗じた値に社会で形成される予想物価上昇率を加えた値が実際の物価上昇率となる。

 π=-α/δ(UーUn)+πe、此処でUは現実失業率、Unは自然失業率で、自然失業率とは職を求めている人々が総て就業を叶え、新たな職に就く為に偶々職に就いてない人々だけがカウントされた失業率を言う。

 πはΔP/Pであって物価水準Price Levelの変動率であるから、実物市場と貨幣市場との関係における係数αと実物市場と労働市場との関係における係数δをパラメターとして、労働市場における失業率の変動UーUnは社会において形成される予想物価上昇率と実際の物価上昇率との乖離度に従うことを教える。

 安倍総理は自身の政権で失業率がかなり改善したと選挙の度に街頭演説で主張しているが、然れば予想物価上昇率と実際の物価上昇率の乖離が縮んでいなければならない。

 然るに、自身の内閣が任命した日銀総裁が歯軋りするように、物価上昇率は第2次安倍内閣発足後ずっとゼロであったと言うべきで、社会において形成された予想物価上昇率もまたゼロに近づいていったとしなければならない。

 貨幣市場においてベースマネーを如何に拡大しようとも市中の貨幣量が増大しない限り物価上昇率が拡大する筈もなく、社会において形成される予想物価上昇率とともに実際の物価上昇率が拡大し、惹いて失業率の改善を見る為には安倍総理の出身派閥が親昵な関係に在る派遣事業者の供給する非正規雇用を産業側が正規雇用に改め、生活保護の拡大など所得分配・再分配を厚くする必要が有る。

 それにも拘わらず、安倍政権は法人実効税率を下げ、逆に家計への租税賦課を強める愚策を犯している。

 実物市場における成長率を低くする時には法人実効税率を上げることで、企業の設備投資におけるタックス・シールドを増大させ、投資へのインセンティブを高め、家計への租税賦課を弱めることで消費への余裕を膨らませるのが正道である。

 財政・金融両面で真逆の政策を振るう愚かな政権は今すぐ退陣して欲しいものだ。

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  2. 2020/06/24(水)
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